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2012.12.25メタボの人は要注意「慢性腎臓病」 放置なら透析も 薄味に慣れ、適度に運動を

毎年、3月の第2木曜日は「世界腎臓デー」。増え続けている腎臓病による医療費の増大などを防ぐため、2006年に定められた。そして、腎臓病の早期発見と対策のために「慢性腎臓病」という新しい病気の概念も生まれた。この病に注目することが私たちの健康にどう役立つのか、専門家の話を聞いた。

腹部の裏側に左右一つずつあるソラマメに似た形の臓器が腎臓だ。腎臓は血液をろ過して尿を作るだけでなく、血液中のミネラルの量や血圧を調整したり、赤血球を作るホルモンを分泌したりして、全身の血液を調節する役割も担う。

 

無症状のまま進行

 

慢性腎臓病は、この腎臓の働きが慢性的に低下している病気の総称だ。無症状のまま進行し、放置していると末期腎不全を起こし、人工透析や腎移植を受けることになる。

慢性腎臓病には、慢性糸球体腎炎など原因がまだ分かっていない病気も含まれるが、予防の重要性が高まっているのは、メタボリックシンドロームに関連するものだ。日本慢性腎臓病対策協議会によれば、日本には約1330万人の慢性腎臓病患者がいると考えられる。成人では8人に1人にあたる数だ。事務局では「こうした生活習慣病としての慢性腎臓病についての知識を広めることで、末期腎不全の患者を減らすことにつなげたい」と話している。

メタボリックシンドロームは、内臓脂肪の蓄積が糖や脂質の代謝に異常をもたらし、それによって起こる動脈硬化や血圧上昇などが全身の血管に少しずつ障害を与えていく病気だ。初期には症状がほとんど無いが、放置しておくとドミノ倒しのように病気が進行し、心筋梗塞、脳卒中、腎不全、失明などをもたらすことが知られている。その過程でひそかに進行するのが慢性腎臓病だ。

(日経電子版 2012/2/25付より抜粋)

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